ゴールドビジョン(久野和禎)
『ゴールドビジョン』(久野和禎)
プロコーチによる、ビジョンの描き方がまとめられた一冊。
ゴール設定するために必要な3つの軸は、
①現状の外に出るすごいゴールを描くこと
②やりたいこと
③たくさん出すこと(100個くらい)
描いたゴールを実現するために必要な3つのことは、
①未来を視る力(イメージ、詳細化)
②自分を信じる力(経験、習慣)
③人を巻き込み動かす力(コミュニケーション)
本書の中で、注目したのが、自分を信じる力(自信)と成果。本書の主題ではありませんが、2軸でマトリックスを作ると、日常生活でよくある場面を考えるツールになるなと思い、イメージ図のパワポを作成してみました。
①自信があって、仕事ができる人
・自分では「加速している、成長している」と感じています。
・周りは、「頼りになる」と思う人もいれば、「近付き難い」と感じる人もいます。
⇨仕事ができて自信があるときには、周囲との心の距離に注意を向けることが必要
②自信があって、仕事ができない人
・自分では、できるはず(根拠のない自信)、これまでもできた(過去に目が向く)
・周りは、「身勝手だ、付き合いにくい」と酷評されがち
⇨まずは、周りの期待に目を向けてみる
③自信がなくて、仕事ができる人
・自分では、できないところ、足りないところに目が向きがち(終わりなき「できていない感」)
・周りは、「もっと自信持てば良いのに・・」と感じる。
⇨できていることにも目を向けて次に進む。振り返りを行うとき、できたこと、できていないこと両方を洗い出すこと。周りの誰かと一緒に振り返りをすることも有効。
④自信がなくて、仕事ができない人
・自分では、「何とかしたい」と思っている。
・周りは、「頑張ってほしい、成長してほしい」と期待をかけている
⇨謙虚に教えを乞いながら、できる努力をする。
シンプルな2軸・4象限ですが、コミュニケーションギャップを整理する際に使えるのではないかと思います。
1分間習慣化
習慣化を考える際、やりたい未来に向かって必要になる知識・スキルを積み重ねることや瞑想・ジョギング・ジムなど心と身体を整えることなど、割と時間がかかる取り組みが多いイメージがあります。
これはこれで、やりたいことに向けて着実に積み重ねていくために必要なことです。
一方、このメインの習慣化だけで終えてしまうと、もったいない。
そこで、今回は隙間時間を使った習慣化をご紹介します。
ざっと思いつくものを挙げてみました。
・志を唱える(10秒)
・「私の3カ条」(10秒)
・瞑想(1分)
・呼吸法(1分)
・呼吸に意識を向ける(1秒)
・気功(1分)・・気を集中させ気持ちを整える
・チャネリング(1分)・・心の声に耳を傾ける
・ストレッチ(1分)
・SNS確認・返信(1分)
・スケジュール確認(1分)
・1つモノを捨てる(1分)
・身だしなみチェック(1分)
・視覚を広げる(1分)
・5つの音を聞く(1分)・・耳をすませて5種類の音が聞けたら終了
・Twitterフォロー(15秒)
例えば、信号待ちの間、電車を待つ間、ちょっとした時間ができたときに、この1分間でできる習慣化を取り入れておくと、心や身体を整えやすくなります。実力を高める習慣化ではなく、心と身体を整えて、気分を一新してその後のパフォーマンスを高めるのに有効です。
自分なりのメニューを用意しておくといいですね。
長続きの三原則
「長続きの三原則」
習慣化も人間関係も、詰まるところこの3つではないかと思います。
一つ目は、「無理しない」
無理すると続きません。締め切り間際の追い込みは一時的なもの。ずっと続けると気力・体力が持ちません。「無理してるなぁ」と思ったら、チューニング・改善のタイミングがきています。無理を減らすための工夫。例えば、回数を減らす、ペースを落とす、場所を変えてみるなど、何かを変えてみましょう。
二つ目は、「溜め込まない」
無理が重なると「我慢」になってしまいます。我慢が積み重なるといつか爆発する。特に人間関係はそう。だから、溜め込まずに吐き出すことが必要です。人に話す、何かに書き出す、一人で呟く、言葉に出さなくても「そうなんだ、そうなんだよね。いろいろあるよね」って感情を受け止めることが大切です。
三つ目は、「心と身体の声に正直になる」
心も身体もあなたのことを敏感に感じています。なんとなく嫌な気分、気分が乗らない、身体がすっきりしないなど、そういったときは何か歯車があっていない。「それってなんだろう?」って考えてみましょう。心や身体の違和感はチューニングのタイミングです。
習慣化は工夫と実験の繰り返し
「習慣化は一つのことをずっと続けること」と思われがちですが、ご紹介してきたように、いろいろな工夫でちょっとずつ変えてみる(チューニング)、そしてやってみると(実験)、心地よいもは自ずと残っていきます。
例えば、読書であれば、どこで、どんな雰囲気で、最低どのくらいの時間で、どのくらいの頻度で読むのか。少しずつ変えてみる。まずは負担感がなく、無理なく続く範囲で、内容の濃さよりも「続くこと」が最優先。
そうすると、心地いいパターンが見つかるので、そこでいったん続けてみる。また「なんか違うな」という違和感が出てくれば、また少しずつ変えてみる。この繰り返しです。
繰り返していると、良いものが残っていくので、読書も最良パターン、運動も最良パターン、趣味も最良パターン、毎日の取り組みを心地の良いものにチューニングしていくと、毎日を過ごす幸福感に満たされてくると思います。
習慣化のまとめ
ここまで習慣化の工夫ポイントをご紹介してきましたが、ここで一旦まとめます。
習慣化のポイントは、次の3点です。
①小さな改善/微調整の積み重ね(チューニング)
②とりあえずやってみる(実験)
③違和感があれば次に行く(見切り)
心地よい(またはネガティブが少ない)ポイントを見つけるべく、工夫を重ねて、まずやってみる。そして、「違和感があるなぁ」と感じたら、また次の工夫をしてみる。次々変えてみて「今の自分にぴったりくるポイント」を探すことが大切です。
例えば、本を読むのに、どのカフェがいいかな?とカフェ巡りをしてみる。そして、お気に入りのカフェが見つかったら、どの席がいいかな?と座席を変えてみる。ドリンクを変えてみる。色々変化さえると、「あっ、この感じがいい!」っていう感覚に出会すことがあります。その感覚がきたら、しばらく続けてみて、「飽きてくる」「何か違うなと感じる」ようになったら、また座席やドリンクやカフェを変えてみる、というように小さな変化を意識的に起こすことが心地よさを保って、長続きするポイントになります。
先送り防止策
習慣化したいと思ってもついつい先送りしてしまう。「重要度×緊急度」で見れば、習慣化はだいたい「重要×緊急ではない」にカテゴリーされます。
そんなついつい先送りしてしまうことをどうやったら防止できるのか?
それは、ずばり期限を切ること。
「いつまでにやるか」
「少なくともいつまでは続けるか」
自分にハードルを設けて、その間は努力する。
その結果、続けば、何らかの成果が実感でき(続けたこと自体も成果)、その先の習慣化目標の設定も一段レベルが上げられるはず。
習慣が定着しやすいと言われている3〜4週間の期限を区切ることがおすすめです。まずは、3〜4週間限定で、その間は続いたという成功体験を積んでみましょう。
その先、その習慣を続けるかどうかは、3〜4週間を終えた後で考えてみましょう。何事もまずは体験すること。そのためにも期限を区切って、続ける負担感を軽減してみましょう。
習慣化の工夫(強制力を高める編②)
強制力を高めて習慣を根付かせる工夫として、罰ゲーム/寄付制があります。
罰ゲームは、文字通り、できなかったら何らかの罰がある。自分が絶対やりたくないことを設定すると、自ずと「やるしかない!」になりますね。
しかし、あまりやると義務感満載でやる気が継続しなくなります。最初瞬発力が欲しいときに向いている方法と言えます。
例えば、私の場合、会社の売店に売っているお菓子を間食してしまうという悪い習慣を断ち切るために、「仕事中に間食したら1,000円寄付する(または誰かにおごる)」というマイルールを導入しました。そして、これを朝礼で職場の人へ宣言。
あれから、半年、、、一切完食することがなくなりました。
40円のビスコに1,040円支払うか?って考えると、「そこまでの価値はない」と思います。
この方法で、夜22時以降間食しないというマイルールも導入。
夜に間食しないことは健康のためでもあり、例えば、アイス1個食べたら1,000円寄付(または誰かにおごる)となると、やっぱりそこまでして食べません。
「明日の朝にしよう!」って思いますが、朝になったら朝食を食べるので、お菓子気分にはなりません。
「あぁ、自分は気分でお菓子を食べてたんだなぁ」って気づきました。
罰ゲームという言い方はネガティブなので、寄付(おごる)と言って前向きに捉えています。